管理者研修&WEB交流会

【内容】

1.講 演:「ソーシャルワーカーキャリアラダーの取り組み」

講 師:日本赤十字社和歌山医療センター 医療社会事業課/患者総合支援センター

大阪公立大学大学院 生活科学研究科 博士後期課程 戸石 輝 先生

社会福祉士・精神保健福祉士・認定社会福祉士(医療分野)・救急認定ソーシャルワーカー

参加者:21名

2.WEB交流会(3グループに分かれて意見交換)

【報告】

今回のテーマはキャリアラダーでした。そもそもご参加いただいたソーシャルワーカー皆様が、ラダーを使用してもその価値や効果について疑問視していたり、ラダーを今から作成しようとしている環境に置かれていました。戸石先生より、現代の社会において、そんなMSWがおかれている環境や、ラダー作成に至った経緯や苦難を教えて下さり、そして作成されたラダーのポイント、活用した資料など非常に参考になる生のお話をしてくださりました。本当に濃い内容を的確にお示しいただいたので、ご参加いただいた皆様のニーズに応えられた研修になったのではないかと思います。ソーシャルワーカーの育成や教育に悩んでいる私も、ラダーという指針が管理者のみならず、いちソーシャルワーカーの業務や実践の状況確認と課題の明確化につながり、底上げという効果をもたらすこと、そしてラダーを作成し更新することが、専門性や周囲の期待に目を向け、管理者自身の教育の機会に繋がることを学びえることが出来ました。そしてまた次回開催できるのであれば、管理者のみならず、ぜひ現場で実践されている他のソーシャルワーカーの皆様にもキャリア形成におけるラダーの効果についてお伝えできる研修の場を設けたいとも感じました。

そして第2部ではWEB交流会と題しまして3グループに分かれて意見交換をしました。私も講師の先生と一緒に各班を回りましたが、先生への質問が止まらず、時間が全く足りない様子でした。それでもどの班も、ソーシャルワーカーの育成、教育への葛藤や難しさを共有され、同じ悩みがあることに共感を示されていました。先生もラダーを作成することに捉われずに部署のみんなとコミュニケーションをとるひとつの手段だと思ってくれればいいとアドバイスをくださいましたが、本当にソーシャルワーカーがソーシャルワーカーとコミュニケーションをとる難しさがあるからこそ、ラダーが必要なのではと実感したひとときでした。

(クオラリハビリテーション病院 地域医療連携室 米盛 康二郎)

前の記事

令和4年度 第4回基礎研修